都議選(7月4日)が迫ってきました。
各党とも、コロナ禍の中で表には出せませんが準備は着々と進んでいるようです。「こんな時期に、なぜオリンピック開催かー」を声高に叫ぶ野党、特にコロナが始まる前から反対していた左翼陣営は、五輪はダメだけど、選挙運動はOKというダブルスタンダードで挑むようで、左翼が強い杉並では、ずいぶん前から動き出していました。

筆者が熱烈支持していたれいわ新撰組も杉並に候補者を擁立しており、3月上旬には決起集会を開いています。「山本太郎と秘密のおしゃべり会」と怪しげなネーミングになったのは、昨年勃発した内紛が原因で、大っぴらにやると反対派に妨害される恐れがあったからでしょう。

rei
また女だよー
たのむから、もう女は勘弁してくれー
内紛が起こるぞー

これから多数派をつくって政権交代を目指すのに大ぴらにやらなくてどうするんだと思いましたし、徹底的な感染防止策(ロックダウン?)を主張する彼らは、筆者の考えとは正反対でしたが、コロナ騒動が始まって既に1年が経過し、国内データも出揃ってきましたから、もしかしたら政策変更したのではないかとの期待もあって、土砂降りの雨の中、えんやーとっと、えんやーとっとと自転車こいで出かけてきました。

ライブでの盛り上がり=党勢拡大が直結する同党では、自粛下での選挙は、圧倒的に不利で、都知事選で山本さんがボロ負けしたのも、それが原因だったと思います。筆者
は、彼の演説が好きです。今の世の中、あれだけ熱く語れる人はそうはおらず、小池百合子さんに勝てないまでも、もっと善戦すると思っていましたから、結果には大いに落胆しました。一昨年の参院選時の勢いを取り戻すには、自粛なんてやってる場合じゃないというのは、普通なら考えるはずで、自ら泥沼に沈むような主張に留まっているのは、賢い戦術とは思えません。

rei1
この熱気ですたいー
これこそ、れいわですたいー


ライブで売ったバンドが、
スタジオに籠ってどうするの

会が進み、山本さんの話が終って質問の時間になったので手を上げると指されました。「れいわ新撰組は、徹底的なコロナ対策の見返りとして金銭補償を謳っていますが、お金では解決しない問題もあると思います。コロナ対策では、自民から共産まで大差なく、既に1年以上経ってますから政策を変えるつもりはありますか?」

すると山本さんは、お金で解決できないものなんかあるのかという感じで、「例えば?」と逆質問されたので、筆者は、高校野球の中止や、昨年入学した児童、生徒、学生は、何もやらないで1年経ってしまった等を例に挙げ、ああいった自粛策が感染拡大防止に貢献したとは、とても思えないと付け加えました。

kouk
あえて過去は問わない、今後どうするの?

これを受けて山本さんは、すべては自民党の初動対策の失敗が原因とし、もしも自分が総理なら梅雨頃まで(7月?)緊急事態宣言をやります、そう言っていました。まだ3月上旬の話で、聞いてた筆者は震えあがりましたが、そのままやり過ごし、休憩を挟んで、選挙対策・選挙戦術の話になりました。

再び質問時間となり、会場にいた他の参加者が、「私の実家は荒川です。れいわの選挙区としていいのではないでしょうか?」、そう尋ねると山本さんは、「あそこは、自民と公明でガッチリ固められていて、われわれが入り込む隙はないと思います」、そう答えていました。

そして、杉並なら共産党も議席を持っており、リベラル(左翼)票がとれれば議席を得る可能性がある、そんな説明をしていました。確かにそうかもしれませんが、この答えにも失望しました。自分たちが左翼である、左翼層に支持されている、そのような現状認識の下、「同業他社」から票を分捕ってこようというわけです。

杉並は、その昔、
中選挙区時代の衆院選で
ook
公明党の大久保直彦さんと、

matu
共産党の松本善明さんが、
血で血を洗う(?)、
どぶ板決戦を戦った歴史があり、

あるときには、
asa
オウム真理教が殴り込み、

また、あるときは、
kouf
幸福の科学が産声をあげ、
(お父さんと親子でやってたよ)

今は、
chuu
この人もおるでよー

筆者を始め多くの人が、れいわ新撰組を支持したのは、左翼政党だからではなく、弱い者の側に立つと同時に、経済体制や日米安保・自衛隊などで急激な現状変更は求めず、国による財政出動を大幅に拡大して、これまで手がまわらなかったところにも手を差し伸べようとしたからこそだと思います。緊縮財政&財政均衡主義から脱却し、やらねばならいものは、どんどんやっていく、生まれてきたからには、誰もが健康で文化的な生活を保障されてしかるべきという憲法の根幹部分を実現しようとしたところに彼らの存在意義があったんじゃないでしょうか。

都議選で山本さんの戦術が功を奏して当選しても、共産の議席が、れいわにスライドするだけで、大勢には何の変化もありません。本気で政権をとろうと思っているなら保守層を崩さねばならず、最初からそれを放棄していては、政権交代など夢のまた夢でしょう。このままだと、れいわ新撰組は「第二共産党」で終わる可能性は高く、都知事選に続いて小さなパイを奪い合う構図は、昭和後期に新左翼各派が繰り返した内ゲバそのものだと思います。

toc
左翼票が真っ二つ
両者たしてもボロ負けなのに、
なぜ内ゲバなの?

なんでこんなことになってしまったのでしょうか。2年前に、れいわ新撰組が勉強会の講師にミスター笑笑・高橋洋一さんを講師に招いたところ、盟友関係にあった立憲民主党の石垣のりこさんがキレてしまい、絶縁となった騒動がありましたが、あの頃は、まだ普通でした。高橋さんを講師に招いたのも、左翼色が強くなり過ぎないように「薄める」必要があったからで、なかなか頭脳的な戦術だったと思います。

taka
高橋さんを講師に呼んだだけで大騒ぎ
自分と違う意見は聞く耳持たず、
左翼の伝統だ

isig
憲法云々を言うのなら、
自粛強要をなんとかしてちょー

ところが、大石あき子さんが入ってきたあたりから雲行きが怪しくなり、大西つねきさんの「命の選別」発言を問題視した党内左派が大騒ぎした結果、大西さんは除名となって、自由党&小沢一郎さん絡みで付いてきた保守層の離反を招くことになります。このゴタゴタ以降、純化路線を採った同党は、左翼一色の政党になってしまいました。

筆者には、大西発言が問題あるとは思えません。発言の要旨は、
・データを見る限り、若者や子供がボロボロ死んでいくウイルスではないようだ
・にもかかわらず、高齢者を守るために若者にも強制して普通の生活を奪うことは、国の将来にとってマイナスである
・様々なものを守っていくなら、ある程度の犠牲はやむを得ない
・政治家なら恐れず議論せねばならない
1年前に、これが言えた彼は、大したものだと思います。

o
典型的な「学級委員」タイプ
かなこ、のりこ、あきこ、
こー、こー、こーで、コケコッコー
(もうヤケクソだよ)

日本国内のコロナで死亡したとされる人(死亡者で陽性反応が出た人)で、肥満、糖尿病、呼吸器・内臓疾患、寝たきり老人以外で亡くなった人は、いったい何人いるんでしょうか。年齢に関係なく、ピンピンしてる人の死亡例は、あるんでしょうか(入院例は多数あり、後遺症も出る)。国全体を止めて、娯楽まで奪う必要はあったのでしょうか。筆者の母(88歳)など元気すぎて悪態が止まらず、困っているくらいです(ホントに困ってるんだよ)。

順番に生まれてきた以上、死ぬ時にも順番があるのは普通で、それがどうして優生思想と言われてしまうのか、フルコースディナーのメンディッシュを食べ終わった後に、デザートを全部食べ切らないのと、まだ何も食べてない人の皿を取り上げるのとでは、どちらが罪深いのか、さらに言えば、高齢者でも自分で意思表示できる人なら、たとえ危険があっても、普通の生活をしながらデザートを食べ終わりたい、そう考える人は多いんじゃないでしょうか。筆者には、彼らの貴重な残り時間を周りが勝手に気を使って取り上げているように見えてしまうわけです。

ek
死にかけた老人にエクモつけるのは日本だけ?

わずかでもリスクがあれば排除する、そうすることで自分のポジションを守る、そんな生き方が主流になれば、世の中全体がどんどん委縮するのは当然の流れで、これを正していくのが政治家の仕事だと思います。そして、あえて火中の栗を拾う勇気ある政治家がいれば、公平に扱って守っていくのがマスメディアの使命だと思います。自分は安全な場所に身を置いて、自分のシナリオに従わない人を次から次へと袋叩きにして、抹殺するだけなら、日本に真っ当な言論空間など育たないでしょう。

おそらく年末か、あるいは数年内に、国民一人一人が「命の選別」問題を真正面から突きつけられると思います。ワクチン接種が進んでも感染者はゼロにはできず、重症者・死者も一定数出ますから、この時点で、コロナは、けっして終息しないのがはっきりするはずです。それでも半永久的に自粛を続けるのか、諦めて普通の生活に戻るかの判断を求められることになり、本来なら衆院選は、その後がいいのですが、冷静な議論がまったくできない日本では無理な話かもしれません。おそらく議論はあさっての方向に行ってしまうでしょう。

simo
ミスあさって?
高齢者の延命治療の話で、なぜか特攻隊・・・
なんでそうなるの?

「人の命より五輪かー」と叫んだ同じ人が、「大阪のコロナ患者は、和歌山では絶対に受け入れん、ふざけるなー」なんて言ってるわけですから、人道も、へったくれもなく、昭和期に盛んに使われた「戦争か、平和か」論法と同じで、あの頃は自衛隊保持=即戦争で、憲法を守れと言ってた人が、自衛隊員を成人式から閉め出していました。

無茶苦茶ぶりが今と変わらないのは、やってる人が同じ(?)だからでしょうか。左翼
武装闘争を諦めた人たちが、その腹いせに(?)エコや人道主義に走り、彼ら主導のインチキ人道主義に縛られたために、今、コンプライアンス地獄に陥っている、というのが新左翼史研究家の筆者(ホントか?)の見解です。

ou
大谷翔平は、今日も大観衆の前で大活躍

そのとき東京では、
kit
五輪をやれば、こうなっちゃいますねー

おい、グラフからはみ出してるぞ

それにしても、
自由を守れと言う政党が、なぜ一つもないのでしょうか?電車で年寄りに席を譲るかどうかで議論の余地がある国は世界でも珍しいと思われ、それなのにどうして人道主義なのか?


所属国会議員2名で存在すら認知されてない政党が、リスクをとれない大きな政党と同じことを言って政権を取れるわけがありません(それとも諦めちゃったの?)。筆者は今まで、すべての選挙で投票に行き、一度も自民党に入れたことはありませんが、今度ばかりは、どちらかが崩れることになりそう・・・

・・・と思っていたら、こんな人がいました。

nak
国民民主党の中根淳さん
自粛反対を訴えているのは、
全候補者中、この人だけ

選択肢をくれて、ありがとうー!